TAIHO大峰(藤稔をさらに大粒にした葡萄)
丹精を込めて実らせたぶどうを、ワイン用として使うということは格別の贅沢だと思います。仕上がったワインを私も頂きましたが、本当においしいと思いました。親戚や知り合いにも贈ったのですが、これはすごく美味しいワインだと大評判でした。飲んだ後にすぐに電話して伝えてくれたんですよ。自分が苦労して作ったぶどうで、このワインが出来てよかったと心から思います。正直、誇れるぶどうです。
生産者へのインタビュー大峰の生産農家 渡邊さん
大峰を作っています、渡辺です。よろしくお願いします。
大峰は藤稔(ふじみのり)をさらに大きくした種類ですが、大きい粒ならではの苦労が結構あるのです。
大峰という種類は、他のぶどう、例えば巨峰などとちょっと違って、強い風でつるがぼきんぼきんと折れたりすることがあるのです。
つるが折れてしまって無くなるということは、つまり実が生りませんから本当に困ります。
葡萄の出荷の時期というのは台風や大雨、夕立などが来ます。いつも天気予報見てドキドキしていますよ。
出荷前の期間は本当にいつも緊張状態ですね。昔はテレビで天気予報見てましたが、今はスマートフォンがありますので、常にチェックしています。
クオリティや肝心の美味しさなどはどうやって実現しているのですか?
基本来な作業はもちろん農協に指導してもらいますし、季節季節の、例えばジベレリン処理作業や、それが終わった後の陽気にも左右されながら摘粒(てきりゅう)作業、要するに粒抜きですね、これらの作業を時間をかけて行います。
摘粒作業を行わないと一つのぶどうの房に、粒の数がたくさんつくのですが、それをひと房に決めた粒の数を守って粒を減らす作業です。この作業はかなり細かくて、西から東におよそ25メートルくらいあるのですが、1日に2列くらいしかこなせません。この作業をやらないと、粒が小さくなったり、パンクというのですが、粒が破裂したりします。30粒から40粒くらいに制限するわけです。しかも天気によって調節が必要で、年によって雨が多ければ少なめに絞るとか、長期予報見て、今年は雨が降らないな、少ないなと判断できる場合は少し多めに調整するわけです。
これはもう博打と言ってもいいですよ。
大峰は栽培が本当に難しいのですね。
藤稔ならまだ楽なのですが、大峰ほどの大きさに膨らませるとなると、ジベ、摘粒作業とも、ひと房ひと房、本当に丁寧に扱っていかなくてはなりません。本当に神経を使いますよ。一粒が20グラム以上になりますからね。
巨峰の後に、大峰を贈ったりしますと、「次からも大峰がいい」、と言われたりします。大峰は迫力があって驚かれます。藤稔でもかなり大きいのですが、それを超える迫力です。ひと房で800グラムもあったりします。送ったりしますと本当に人に喜ばれます。
栽培されたぶどうのワインの味はいかがですか?
それほど丹精を込めて実らせたぶどうを、ワイン用として使うということは格別の贅沢だと思います。
仕上がったワインを私も頂きましたが、本当においしいと思いました。親戚や知り合いにも贈ったのですが、これはすごく美味しいワインだと大評判でした。飲んだ後にすぐに電話して伝えてくれたんですよ。
自分が苦労して作ったぶどうで、このワインが出来てよかったと心から思います。正直、誇れるぶどうですし、それに負けないワインです。